青い空、白い雲…その理由を考えたことはありますか?
夕日が赤いのは、どうして?
水や氷は無色透明です。
しかし、空に浮かぶ雲は、紛れもなく白いです。
雲が白い理由は、光の性質にあります。
光が微粒子に当たると、それらは振動し、そこから新たに同じ波長の光が放出されます。
微粒子から微粒子へ、光はどんどん飛び移っていくのです。
この光の性質を光散乱と呼びます。
そして、人が知覚する光の色は、赤緑青の3色です。
この3つの光が均等の量で合わさったとき、それは白色となって私たちの目に映ります。
雲をつくる水滴や氷の粒の大きさの場合、それぞれの光は均等に散乱されます。
これをミー散乱と呼びます。
雲の中でもこのミー散乱が起きているため、無色透明のはずが白く見えるのです。
しかし、雲は白いと言ったが、実際は灰色の雲も存在するのはなぜでしょう。
雲の中でも雨雲はぶ厚いため、ミー散乱を繰り返す中で、光そのものが弱くなり、暗くなってしまうからです。
雲の水滴や氷の粒の大きさのときにミー散乱は起こると言いました。
では、違った大きさの微粒子の場合はどうなのでしょう。
例えば、大気中の酸素や窒素のようなごく小さな粒子の場合、青い光が強く散乱し、赤い光はあまり散乱されません。
空が青いのは、青い光を強く散乱させるこのレイリー散乱によるものです。
ちなみに、夕日が赤くなるのも、このレイリー散乱により説明できます。
夕方、西に沈む太陽と地上との距離は長くなります。
つまり太陽光が通過してくる距離が昼間よりも長くなるのです。
その間に散乱され続けた青い光は消耗し、相対的に赤い光の量が増えるのです。
- 参照
≫Mie Scattering Theory – an overview | ScienceDirect Topics - 用語チェック
✓光散乱…Light scattering
✓ミー散乱…Mie scattering
✓レイリー散乱…Rayleigh scattering
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