同じことが連続すると人は『何か理由がある!』と思い込む。

○☓☓☓○☓☓☓☓☓○☓○○○☓○○☓○

この試合結果から、『後半で巻き返した』と思いませんでしたか?

実は、この○と☓の並びは、ランダムに作られたものです。

○と☓は、それぞれ五分五分の確率で並べられたものです。

しかし、ここで多くの人がそこに何か論理的な法則を見出します。

確かに、前半で負け(☓)が連続する傾向があります。

しかし、これがランダムであることは事実です。

同じものが連続している場合、人は『何か理由がある!』と思い込んでしまいます。

これを行動経済学ではクラスター錯覚と呼びます。

ペーパーテストを受けている時、同じ記号の回答が続くと『何かミスをしているのでは?』と不安になるのもコレですね。

人は驚くほどに、目の前の結果に意味や法則を見出すのが大好きです。

細かくいえば、この試合結果だけを見て、実際にどのような試合風景だったのかを想像するのは困難です。

『前半は調子が悪かったが後半に巻き返した』と結果論を語るのは容易いことです。

しかし、実際は相手チームが強かっただけで、こちらはずっと絶好調だったかも知れないのです。

物事の秩序や背景を想像するのは大切なことですが、その前にたくさんの判断材料を集める努力も怠ってはいけません。

参照
Clustering Illusion - Definition, Example, Implications in Investing - CFI

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