人は苦労して得たものを無理やりにでも愛そうとする。

多くの人が【①車で15分のお店】を選ぶ

こういう場合、人はより遠方にある方を好む傾向にあります。

人は、実際の状況よりも自分がとった行動のロジックを優先します。

先程の問いでは、多くの人が①の車で15分のお店を選びます。

なぜなら『わざわざ車を走らせていくお店の料理は美味しいはずだ』と錯覚するからです。

もちろん、本当に美味しいのかも知れませんが、別の視点からも思い入れが強化されるのです。

この錯覚は日常の至るところで起きていますし、そのほとんどに私達は無自覚です。

例えば『愛着』という言葉は、この人間心理ととても仲が良いと言えます。

  • 長年アンドロイド製品を愛用しているので、iPhoneに乗り換える気はない。
  • 自分の通っていた学校は偏差値こそ高くはなかったが、余所にはない独特の良さがあった。
  • 普段は漫画は読まないが、自分に価値を与えてくれるお気に入りの作品が少数ある。

上記の事例の感情を私達は『愛着』と呼びますね。

しかし、その最も大きな根拠は、単なるあなたの錯覚です。

人は自分で苦労して得たもの、より多くの時間を費やしたものを後から理由を付けてでも愛そうとします。

この後付けの心理現象を、行動経済学では認知的不協和と呼びます。

この心理が興味深いのは、そのほとんどに私達が無自覚であるということです。

参照
What Is Cognitive Dissonance? - Verywell Mind

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