水族館と言えば、イルカのショーを思い浮かべる人は多いでしょう。
しかし、イワシの群れを見たことはあるでしょうか。
イワシたちは誰に誘導されるわけでもなく群れをなし、飼育員の合図もなく一斉に向きを変えます。
人の集団が同じようにシンクロナイズドスイミングを披露するには、どれだけの訓練が必要でしょうか。
この魚の動きに着目し、コンビューターで解明した者がいました。
1987年、アメリカのクレイグ・レイノルズはこのイワシの動きを「ボイド」と名付けました。
ボイドは以下の3つの要素から成ります。
このボイドに見られるルールはイワシだけでなく、ムクドリなどの、他の群れをなす動物にも適用されます。
私たち人間の動きにも、似たような生態が適用されるのではないかと、研究が進められています。
例えば、お祭りや交差点などの人の群れの中を誰にもぶつからずに歩いていけるのも、ボイドのようなルールが存在しているからかもしれません。