人体・生物

現代は猛毒とされる「水銀」を飲み続けた結果

水銀は薬として飲まれていた

人体に入ると重篤な症状をもたらす

科学知識が普及した現在では水銀は猛毒とされますが、過去には「妙薬」として重宝されたこともありました。

紀元前2世紀に中国を統一した始皇帝は、ときが経つにつれて手に入れてきた富や名声や権力がなくなることを恐れ、死に怯えるようになっていきました。

そこで、有り余るほどの財宝を使って部下たちに不老不死の霊薬を捜索させたところ、水銀をみつけて愛飲するようになったといいます。

また、紀元前3~4世紀においても、中国では、水銀は五毒の一つ「丹砂」であるとして尊ばれました。

毒といっても、病気を生む悪霊に打ち勝つための薬のようなもので、実害を与えるとは思われていません。

さらには唐の時代には、丹砂を用いて不老不死の薬「丹薬」を生み出す 「練丹術」が確立されるなど、その効用が重宝されていました。

もちろん、丹薬を求めた皇帝たちは水銀中毒になり、一説によると20人の皇帝のうち6人が水銀で命を落としたんさたともいわれています。

こうした風習は、日本にも伝わっています。

持統天皇が水銀を美容薬として飲用していたという記録があり、化粧品として高価で取引されていたという説があります。

ちなみに、弘法大師空海が高野山に金剛峰寺を開いたのも、高野山周辺には水銀鉱脈があり、 それを独占して布教資金を得るためだったとも考えられています。

参考 The First Emperor of China Took an 'Elixir of Immortality' Made of Mercury ...
Tama

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