江戸時代

子どもに『切腹の作法を教える』と言い真似事だと思っている隙に首を切る

子どもの切腹は騙し討ちで行った

日本独自の処刑法に、切腹があります。

武士にのみ許された名誉な処刑法という価値観がありましたが、ときにはその子息までが切腹させられることもあったようです。

尾張藩士の日記「鸚鵡籠中記(おうむろううちゅうき)」には、1708年に当時13歳の佐藤孫三郎が切腹を命じられたことが記されています。

しかし、これは重罪を犯した父親に連座しての処分でした。

そのため孫三郎も相当反発したのか、同書では『藩が騙し討ちをした』という記述が見られます。

つまり『殺さないから安心しろ』と嘘をつくなりして油断させ、首をはねたのです。

武士の風上にも置けない藩だと思いきや、騙し討ちは一種の作法だったようで、江戸時代後期の切腹作法書『介錯并切腹胴付之次第』にも同様の手口が紹介されています。

それは、まず子どもに『切腹の作法を教える』などと言い、扇子で腹を切る仕草をさせ、本人が真似事だと思っている隙に斬首をするというものです。

残虐ですが、嫌がる子どもに無理矢理やらせるよりはましだという気持ちが大人にはあったのでしょう。

しかし中には、自らの意志で腹を切った子どももいるようです。

例えば二本松藩(現福島県)では、1712年に14歳の少年が切腹した記録が残っています。

ただ、その理由は『蝉の抜け殻を友人に奪われたため』という耳を疑うほど下らないものでした。

参考 [ID:24426] 介錯并切腹胴附之次第 : 資料情報 | 所蔵文書 ...
Tama

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