アラビア数字の発明者はインド人
算用数字と私たちが呼んでいる数字は、アラビア数字とも呼ばれます。
その名称から、数字はアラブ世界で発明されたかと思いきや、そうではありません。
実はアラビア数字は、インドで誕生したものなのです。
にも関わらず、なぜアラビアの名を冠したのでしょうか。
それは、ヨーロッパ人にこの数字を伝えたのがアラビアの商人だったからです。
インドで誕生したアラビア数字は素晴らしい発明だとして、アラブに伝わりました。
アラビア商人たちは使い勝手のよいこの数字で、商売の計算がとても楽になりました。
やがてそれはヨーロッパにも伝えるようになったというわけです。
ちなみに、０(ゼロ)という概念が生み出されたのもインドです。
この『全くない』ということを、「0」という記号を使って表すということは画期的な発明でした。
例えば0と他の9つの数字を組み合わせるだけで、無限大の数字をあらわすことが出来ました。
もし0の役割をこなす数字がなければ、例えば 1000までの数字を表す際、文字通り1000個の数字を覚えなければならないことになってしまいます。
そんなことになったら、覚えるのはもちろん、解読するのも大変なことだったでしょう。
これほど偉大な発明であるにも関わらず、 アラビアの名称がついてしまうとは、インド人にとっては不運な限りでしょう。
参考 The Hindu—Arabic Number System and Roman Numerals