どちらの文章も、半数以上の人が賛成をします。
どちらもなんとなく正しいことを言っているように聞こえますね。
外見か中身か、という対立において両者の主張は真逆です。
しかし、それなりの理由をつけて話せば、どちらも賛成したくなります。
世の中、こういった相反する常識は当たり前に信じられています。
反対のことを言っていても、どちらも最もらしく感じませんか?
挙げればキリがありません。
では、なぜ、こういった矛盾がいつまでもなくならないのでしょうか。
よほど極端なことでない限り、人は簡単な説得を受けるだけで、流される生き物だからです。
どんな人にもそれなりの人生経験があります。
一見、賛成とも反対とも思えないことでも、説得を受けると、自分の記憶に当てはまる事柄を思い出し、『そう言われれば確かにそうだ』と共感してしまうのです。
こういった、簡単に想起できることほど簡単に信じてしまう心理的傾向を、行動経済学では利用可能性ヒューリスティックと呼びます。
参照
Availability Heuristic Affecting Your Decision Making
Page: 1 2