心理・脳科学

あなたがいかに無意味なことばかりしているか、お伝えします!

知る必要がない情報でも気になってしまう不思議

人が新しい行動をとるとき、事前情報はなるべく多いほうがいいと誰もが考えます。

しかし、調べれば調べるほど不確定要素がたくさんあることに気づき、かえって行動できなくなるというシチュエーションもまた、誰もが経験するものです。

そして、さらに悲しいことに、そんな不安を払拭するために、人はまた新たな情報を求め、益々その場から動けないというスパイラルに陥ります。

しかし、一つだけ安心して欲しいことがあります。

それは、人としてごく自然なことだということです。

面白い実験を紹介します。

とある人が病院の診察室で『8割の確率でグロボーマにかかっている』という診断を受けました。

同時に『もしグロボーマでないなら、ポピチスかフラペミアのどちらかにかかっている』とも告げられました。

ポピチスだった場合、ETスキャンで陽性と出ます。

フラペミアならば陰性と出ます。

そしてグロボーマならば、陽性か陰性かの確率は五分五分です。

さて、この人はETスキャンを受けたでしょうか、受けなかったでしょうか。

ちなみに病名やスキャン方法は架空のものです。

あなたならどうしたでしょうか。

『受ける』と思った人は要注意です。

気になる人はもう一度内容を読み返して欲しいのですが、実は、ETスキャンの結果は診断の内容には無関係です。

しかし、こういった情報にぶち当たると、人は判断力を失い、余計な医療費をかけてしまうことがあります。

冷静に考えると全く知る必要がない情報でも、ついつい気になってしまうものです。

例えば『女優の〇〇が結婚発表!お相手はなんとあのお笑い芸人!』などという記事を見かけると、つい読んでしまいませんか?

記事を書いている人には失礼ですが、実は全く内容を知る必要のない人に限ってそういった記事を読んでいるのが現状です。

こういった目の前の情報により非合理的な行動をとってしまう心理を、行動経済学では情報バイアスと呼びます。

参照
Information bias - Catalog of Bias
Information bias in health research: definition, pitfalls, and adjustment methods - NCBI
Tama

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