昭和時代

殺人光線を研究していた日本海軍

日本海軍は殺人光線を研究していた

殺人光線を放射して敵を倒すと聞かされれば、ほとんどの人は荒唐無稽と思うでしょう。

しかし、大戦中の日本海軍は真剣に、光線による攻撃を考えていました。

きっかけは、ガダルカナル沖で行われた海戦やミッドウェー海戦での敗北です。

敗因の一つは、レーダー装備の差だといわれています。

つまり高性能な設備を持つアメリカ軍に対し、日本軍のレーダーは後れを取っていたのです。

そこで海軍は、1943年の戦備考査会議でレーダーを議題として取り上げました。

それを踏まえて海軍大臣は新規設計と基礎研究を進めるよう指示を出します。

専用の研究所となったのが、静岡県島田町(現島田市)に開設された海軍技術研究所島田実験所です。

この研究はZ研究と名付けられました。

数メガワットという大出力マイクロ波をマグネトロンという装置で発生させて敵機に放射し、エンジンや電気機器を狂わせて撃墜しようというものです。

マイクロ波を大量に浴びれば機器だけでなく、人体の細胞も破壊できるといいます。

Z研究が「殺人光線研究」と呼ばれるゆえんです。

しかし、Z研究は敗戦にともない中止となります。

ただ戦後、残された資料を基に「コーヒー豆焙煎機」が作られ、電子レンジの開発にも役立てられたともいわれています。

参考 マグネトロン - マイクロ波誘電加熱 技術情報
Tama

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