『昔はモテていた』と錯覚をするのは仕方のないこと?
成人の能力や知能は極端には変化しません。
よく年配の人が以下のようなことを言っているのを聞いたことがありませんか?
- おれ、昔は悪かったんだよ
- おれ、昔はバカばっかりしてたよ
- おれ、昔はモテたんだよ
心当たりがありますよね。
なぜ、若い人ではなく、お年を召した途端にこのようなことを言う人が増えるのでしょう?
単なる自慢でしょうか?
いいえ、話はそこまで単純ではありません。
人は『過去の自分は今より劣っていた』と思いたい生き物です。
通常、成人の能力や知能は、極端には変化しません。
一般的に、人は歳をとればとるほど、社会的に悪さはしにくくなります。
なので、『昔は悪かった』(寧ろそうでなきゃ悲しい)と思ってしまうのです。
また、過去に比べ、現在は『実際以上に賢くなっている』とも思い込みがちです。
なので『昔はバカばかりやっていた』と錯覚するのです。
そして、多くの人は歳をとるほどモテにくくなります。
なので『昔はモテていた』と、あたかも周りの同世代と比べてよりモテていたかのように錯覚をする、というわけです。
しかし実際は、周りの人が現在から想像するイメージとあまり変わっていない場合がほとんどです。
なので、彼らは自慢したいがために嘘をついているわけではありません。
これはあくまで変化バイアスという、生来の習性なのです。
わかってあげましょう。
参照
Change Bias definition | Psychology Glossary | alleydog.com