名書「ライ麦畑でつかまえて」はなぜ禁書になった?

『ライ麦畑でつかまえて』は3人の殺人犯のバイブルだった

永遠の青春小説と呼ばれる名著 『ライ麦畑でつかまえて』。

J・D・サリンジャーによる著作で、16歳の少年ホールデンが過ごした3日間が描かれており、社会への不安や若者にありがちな強がりが表現されています。

1951年7月にアメリカで出版されると瞬く間にベストセラーとなり、世界各国で翻訳されて若者のバイブルとなりました。

現在でも読み継がれて多くのファンを獲得しているが、発売当時は賛否両論のある書でした。

既存の政治体制や社会に不満を抱いた若者に熱狂的に受け入れられた半面、教育現場では青少年に悪影響を与えるとして、禁書扱いになるケースが多々あったのです。

そして1980年代には、別の意味で注目を集めるようになります。

ジョン・レノンの暗殺犯やレーガン大統領暗殺未遂事件の犯人、さらには女優のレベッカ・シェーファーを射殺したストーカー犯の身体から『ライ麦畑をつかまえて』が見つかったのです。

ジョン・レノンを殺害したマーク・チャップマンは、パトカーがくるまでそわそわしながら同書を読んでいました。

殺害の動機を聞かれると、「あの本を読めばわかる」と言ったといいます。

参考 4 Reasons The Catcher in The Rye Was Banned

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