知ると同時に何かを失っているとしたら?知識の呪縛とは

自分の知っていることは相手も知っているはずだという錯覚

あなたは好奇心旺盛で、物知りな人ですね。

知的であることはとても重要であり、私達は勉強するという行為に疑いを持ちません。

しかし、こういうふうにも考えられませんか。

何かを知るということは、そのぶん無知でなくなるということです。

知ると同時に何かを失っているとしたら、それはどんなものでしょう。

人は一度知ってしまうと、途端に知らない人の立場で物を考えられなくなります。

自分の知っていることは相手も知っているはずだと、つい勘違いしてしまいます。

これを行動経済学では知識の呪縛と呼びます。

あのスティーブ・ジョブズも「初心」という日本語を用いてこれを重要視したと言います。

多くを知らない未熟な頃、どのように考えたかを忘れるな、ということです。

これは自分自身に対してだけでなく、営業やマーケティングの場でも無視できません。

販売員や製作者が追い求めることと、消費者や顧客が望むものはどうしてもズレてくるからです。

そこで、プロ側がいかにして初心を忘れず、売れるものを産み出すかを考える必要があります。

『これくらい説明しなくてもわかるだろう』と思うときこそ、『もっと説明しなければわからない人がいる』と想像するべきなのかも知れません。

参照
The Curse of Knowledge – Harvard Business Review

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