殺人、レイプ、誘拐、アルビノをめぐるアフリカの犯罪

東アフリカではアルビノの人肉が売買されている

神聖化される白い生き物

日本でも白蛇や白狐を神の使いと崇める風習が古くからあり、現在でもそうした風習を残す神社は全国に残っています。

しかし、白い人間を特別視し、しかも食べてしまうとなれば話は別でしょう。

皮膚や髪、目に色素がない人や動物をアルビノと呼びます。

その原因は体内でメラニン色素を作り出せない遺伝性疾患 「先天性色素欠乏症」にあります。

医学の発展に伴い明らかになった疾患ですが、アフリカの一部にはアルビノの肉には魔術的な力があり、幸運や富をもたらすという迷信が残っています。

迷信が伝わる地域では、人体の一部を切り取って薬草や木の根に混ぜるという伝統治療が、呪術医によって行われています。

つまり普通の人間でも構いませんが、全身が白いアルビノは、その治療のために最適とされているのです。

しかも、アルビノの臓器や手足は高値で売れるため、アルビノ狩りをする恐ろしい集団も存在するほどです。

アルビノで全身のパーツが残った遺体は、なんと数万ドルで取引されているとの報告もあります。

全人口に占めるアルビノの割合が世界で最も多いタンザニアでは、特に襲撃事件が多く、殺人、身体の切断、 レイプ、誘拐、さらには遺体が墓から掘り出される惨事が多発しています。

2017年には、南アフリカのある村で呪術師に勧められるまま、村民の3分の1が人肉を食べたという事件が発覚しています。

参考 Buried alive: Tanzania's albinos pay the price for superstition

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