なぜ米軍は沖縄に居続ける?ロンドンと沖縄は世界で超重要

沖縄に未だに米軍が居続ける理由

日本の沖縄は、第二次世界大戦が終わった1945年から27年間もアメリカに占領されていました。

1972年に日本に返還されました。

しかし、現在でも5万人を超す米軍の関係者と30を超える軍の施設があり、騒音や航空機の墜落事故、米軍兵の犯罪などに頭を抱える沖縄の人たちは絶えません。

戦争は終わったのに、なぜ沖縄にアメリカの軍が必要なのでしょうか。

その理由は海に目をやると見えてきます。

日本と韓国の間に日本海、沖縄の西側に東シナ海、東南アジアの南シナ海…

日本の北側にはベーリング海やオホーツク海があります。

まさに日本は、太平洋への玄関口のような海域に囲まれているのです。

これらの海は、 アメリカのライバルである中国やロシアが狙う海です。

もしライバル国が攻めてくる気配を見せたら、アメリカ軍はいつでも沖縄から出撃できるように準備しておく必要があります。

アメリカは中国が海に出るのを止めたい

また沖縄は、中国が太平洋に進出するのを止める 防波堤の役目もこなしています。

沖縄は160の島から構成され、 九州から尖閣諸島まで線を引いてみると、1つの壁のようになっていることがわかります。

これにより、中国は太平洋に進出するのがむずかしくなっています。

それほど沖縄は日本とアメリカにとって重要な場所と言えるのです。

世界から見ても沖縄は重要

沖縄が地政学的に非常に重要な場所であると説明しました。

では世界から見て、沖縄はどのようなところなのでしょうか。

アメリカが世界の海を支配できているのは、ランドパワーであるロシアや中国をなんとか押さえこんでいるからです。

では、アメリカはどのようにライバル国を押さえこんでいるのでしょうか。

その方法の一つとして、『アメリカと親密な二つの国(日本とイギリス)が監視する』という体制をとっています。

その監視のポイントが、日本の沖縄とイギリスの首都ロンドンです。

この2つの地域は、ユーラシア大陸の両端の海上に位置しています。

沖縄が中国の海洋進出を邪魔し、イギリスはロシアの大西洋進出を阻んでいます。

このロンドンと沖縄に1万km以上飛行できるICBM(大陸間弾道ミサイル)の基地を置けば、ロシアの首都モスクワ、中国の首都北京、北朝鮮の首都平壌など、 世界のあらゆるライバル国の中枢にアメリカのミサイルを撃つことができるのです。

世界から見ても沖縄は非常に重要な場所に位置しており、これにより米軍は沖縄に居続ける必要があるのです。

参考 The anti-US military base struggle in Okinawa, Japan

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