北方領土は日本?ロシア?2分で完全解説!

北方領土は誰のもの?

ロシアと日本の間で大きな問題となっているのが北方領土問題です。

北方領土は北海道の北にある3つの島と1つの群島からなる地域で、この4島は日本のものなのか、ロシアのものなのかで長らく揉めています。

もともとこの地域と、さらに北にある千島列島は日本の領土でした。

しかし第二次世界大戦で日本が負けを認めた際、チャンスと言わんばかりにソ連が千島列島と北方四島のうちの国後(くなしり)択捉(えとろふ)を奪いました。

さらに、日本の降伏を世界が認めた9月2日以降も攻撃は続き、結局歯舞(はぼまい)と色丹(しこたん)も取られてしまいました。

これが現在も続く北方領土問題へと繋がっていきます。

千島列島はどこからどこまで?

前述のソ連の進攻の後、世界ではサンフランシスコ講和条約が結ばれました。

この条約では日本の領土についても触れられており、日本が千島列島を放棄する旨の記述がありました。

しかし、肝心の『千島列島とはどこからどこまでなのか』がきちんと記されていませんでした。

なので日本は『北方四島は千島列島ではないため、日本のものだ』と訴え、ロシアは 『北方領土は千島列島に含まれるため、ロシアのものだ』と主張します。

ロシアに奪わてしまった北方領土

北方領土は現在ロシアが支配しており、その後も話し合いは続きましたが、日本に戻ってくる気配はありません。

ロシアが簡単に北方領土を手放さないのは、ロシアから見て、ここは重要な場所だからです。

この地域にアメリカ基地をつくられたくないロシアの気持ちになれば簡単です。

北方領土を日本に返したことで、ここに米軍基地が建てられてしまうと、ロシアは目と鼻の先にライバルが来ることになります。

なのでロシアは北方領土の話し合いの際、アメリカ基地だけはつくらせないように日本に申し出ています。

しかし、ひとたび日本の領土に戻った北方領土にアメリカが感心を寄せないはずがありません。

日本はアメリカの顔色を伺わなければならず、ロシアもそれを重々承知しているという事情が、余計に北方領土問題を長引かせているのです。

地球温暖化で新たな海の道が生まれた

もう1つ、北方領土問題を難しくしている大きな理由があります。

それはは、地球温暖化の影響で北極の氷が溶け出したため、北極海の航行が可能になったことです。

この新しい海の道の誕生はロシアにとって非常に重要なチャンスです。

このシーレーンを守るためにも、どうしても北極に近い北方領土にアメリカを近づけるわけにはいかないと、ロシアは考えています。

参考 Northern Territories dispute

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