
夫が先に死んだら妻も生きたまま焼かれる!インドのサティー
夫が先に死んだ場合、 貞節を守り続ける誓いとして、妻も生きたまま焼かれる。
このショッキングな風習が、インドのサティーです。
1829年に法律で禁止されましたが完全にはなくならず、1987年、悲惨な事件が起きてしまいます。
18歳のループ・カンワルは夫を亡くした直後、サティーを行う意思を表明しました。
ループは遺体を焼くために積み上げられていた薪の上に座ると、数千人の群衆が見守る中、夫の頭を膝に乗せて焼かれました。
ところがその後の捜査で、彼女は火葬用の薪に上がる前、麻薬を大量に飲まされていたことが判明したのです。
さらに『逃げ出そうとする彼女を義弟らが阻止した』や『助けを求める悲鳴がドラムの音でかき消された』などの証言が続々報告されたのです。
なぜ、彼女は殺されたのでしょうか。
インドの高い階級内では、男児をもうける前に夫が死ねば、未亡人が財産の相続権を持つという慣習があります。
しかし、妻がサティーを行って夫のあとを追うと、その権利は嫁ぎ先に残ることになっていました。
それを目論み、嫁ぎ先が無理矢理カンワルを焼き殺したと見られています。
この事件がきっかけとなり、州政府は改めてサティー禁止法を制定しました。
手助けをした者は死刑か終身刑、美化したものは1年から7年の禁固、もしくは5万円以下の罰金を科されることなっています。
参考 Sati: The Widow-Burning Culture In India