米中日韓台の情勢を超簡単に解説!2023版

ソ連の崩壊により世界の警察になったアメリカ

アメリカは世界中にアメリカ軍の基地をつくってきました。

最大のライバルだったソ連の動きを封じることがその一番の目的でした。

そんな中、1991年にソ連は崩壊してしまいます。

ソ連に対抗するためにつくった基地が未だになくならないのはなぜなのでしょうか。

アメリカは、また自分たちのライバルになる国が現れるかもしれないと考え、 基地をそのままにしておくことに決めました。

理由は『世界平和のため』とうたっています。

アメリカが世界の警察を名乗り始めたのはこの頃です。

この動きはアメリカの力で世界を守ることから、パクス・アメリカーナと呼ばれます。

弱体化により世界全体までは管理できなくなった

ソ連崩壊後、しばらくはアメリカに歯向かおうとする国はありませんでした。

しかし2000年代になり、同時多発テロやイラク戦争の失敗、リーマンショックなど、アメリカにとって大きなマイナスが続いたため、 国内も経済も弱体化の一途を辿ります。

外国のことに集中できなくなったアメリカは、オバマ大統領の時代に『アメリカはもう世界の警察ではない』との見解を余儀なくされます。

アメリカの弱体化が名実ともに拡大したことで、中国やロシアなどのライバル国が活発にアメリカに歯向かうようになり、中東ではイスラム国という過激派がテロを活発化させ始めました。

アメリカは世界の警察に復帰しようと努めていますが、昨今は中国に大きなチャンスが訪れています。

中国の狙いはアメリカが支配する海

2013年、当時のオバマ大統領が放った『アメリカは世界の警察をやめる』という宣言をきき、中国はチャンスがきたと考え、一気に行動に出ました。

例えば、日本の尖閣諸島を自分たちの領空に設定したり、南シナ海に人工島をつくり始めたりしました。

そんな中国に対し、アメリカは爆撃機を中国の防空識別圏で飛ばしたり、南シナ海に米軍の船を行き来させたりし、無言の圧力をかけました。

現在(2023年)バイデン大統領政権も中国をかなり警戒しています。

日本と外交と防衛を話し合う日米安全保障協議委員会でも『中国は尖閣諸島を含む東シナ海や南シナ海、台湾で攻撃的に行動している』と中国の驚異を名指しで警告しています。

中国が引っこむことを狙った発言なのでしょうが、中国に引く気はなさそうです。

日本や韓国と仲良くし、中国に対抗するアメリカ

そもそもアメリカは、中国と戦争をする気はありません。

昨今のアメリカに中国と戦争をするほどの余裕はなく、中国を倒すのは戦争によってではなく、外交の力によってただ拡大を止めようとしているのです。

そのためにアメリカは日本や台湾、韓国に力をつけさせて中国に圧力をかける方法をとろうとしています。

特に台湾は中国が海に進出するのを阻む壁になっているため、台湾が強くなればそう簡単に中国も手が出せなくならます。

中国の動きを止めることは、アメリカだけでなく日本という国にも期待されることです。

もし台湾が中国のものになると、台湾に近い日本にも多大な影響が出るのは間違いありません。

今後、台湾や日本のラインが崩れてしまえば、アメリカの政策が変わる可能性は十分考えられるでしょう。

参考 Japan-U.S. Security Consultative Committee (2+2)

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