荷物を預かる→実は麻薬だった→海外で死刑

知らぬ間に運び屋になっても死刑になる?

知らぬ間に犯罪に手を貸していて、気づけば死刑判決を受けてしまう…そんな可能性を秘めた事件が、2009年に起きました。

この年、元看護師の日本人女性が、アラブ首長国連邦のドバイからマレーシアのクアラルンプール国際空港に到着した際、 手荷物の中に隠された約3.5kgの覚せい剤が当局に発見されたのです。

マレーシアでは一定量以上の麻薬を所持していた場合、個人使用ではなく売買目的と判断されます。

麻薬など危険薬物の違法売買に携わると、極刑で処罰される法律があり、外国人といえども特別扱いはされません。

2011年にマレーシア高裁は彼女に対して「死刑」を宣告。

これに対し女性は「中東系の男性に頼まれてスーツケースを運んだ。 中身は何が入っていたか知らない」と抵抗し、無罪を訴えて最高裁に上告しました。

しかし、マレーシア最高裁が2015年にこれを棄却したことで、死刑が確定しました。

本当に元看護師が知らなかったのか、もしくは知っていながらウソをついているのかは不明ですが、親切心で荷物を運び、その中身によって極刑を受けてしまう可能性もあるということです。

現在2023年春、彼女は収監されていますが、今後はマレーシア国王の恩赦を求めるそうです。

参考 My life savings for my daughter's life - a mother's desperate struggle

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