また出来なかった…あなたを『計画倒れ』させる魔の人間心理3選!

目先の利益に惑わされ、将来の損を軽く見る心理

私たちは何かを選択するとき、将来起こる可能性があることなのか、すぐに起こることなのかによって、選ぶものが変わります。

人の好みが状況によって変わることを行動経済学では選好の逆転といいます。

これにより、目先の利益に目がくらんで、将来得られる大きな利益に目がいかなくなることがあります。

この心理を巧妙についたサービスの一つに、クレジットカードを使ったリボ払いがあります。

『リボ払いにしてはいけない』という声はよく聞きますが、一体なぜなのでしょう。

リボ払いとは、一見すると『毎月の返済額が一定に固定された便利な返済方法』に見えます。

しかし、支払い期間が長くなるほど支払う金利の総額は上がるので、毎月の返済額を最小にして安心していると痛い目を見ます。

しかしカード会社の多くにとってみれば、リボ払いを選んでもらうことは儲け以外の何物でもありません。

ポイント2倍、年会費無料、などといった特典をあれこれと付けてアピールしてでも、リボ払いがお得なように見せてきます。

実際に長期的に見れば、リボ払いにより支払う金利の総額の方が特典よりも高くつくはずなので、冷静に考えれば損だと気付きます。

しかし人は、目先の特典という利益に惑わされ、将来の損を軽く見てしまいます。

経験に基づいて立てた行動計画は危ない

人の好みや考え方は心理的距離によって影響を受けます。

遠い対象は抽象的に、近いものは具体的に考える傾向があり、これを解釈レベル理論と呼びます。

近い将来に起こることには現実的な行動をするのに対し、遠い将来のことは希望的観測で動いたりします。

また、何かを計画し実行しようとするときには、時間や予算といった計画実行に必要な資源を少なく見積もる傾向があります。

こうした現象を計画錯誤といいます。

将来予測をしながら計画を立てる際、予測しやすい情報に基づいて判断し楽観的に考えてしまうのです。

ある実験では、ソフトウェア開発チームがプロジェクトを進める上で必要な時間を2つの方法で予測していました。

一つは、個別の業務を洗い出してそれぞれの所要時間を計算し、すべてを足して算出するというもの。

もう一つは、業務全体を俯瞰し、概算で所要時間を出します。

すると、前者の方が正確な数字となったのです。

詳細な検討をしないと、人は自分の経験や前例などの手近な情報をもとに予測するため、計画立案に失敗してしまうのです。

参考 What Is Revolving Credit? What It Is, How It Works, and Examples

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