1メートル=光が真空中で2億9979万2458分の1秒間に進む波長

1mの長さの基準は光が真空中を進む速さのこと

例えば身長1.6mと数字で言われたとき、どれくらいの背の高さなのかは想像できます。

しかし、そもそもm(メートル)という長さの単位は、何が基準で、誰がどうやって決めたのでしょうか。

1mの基準は、実は我々が住むこの惑星「地球」にあります。

最初は北極と赤道を結ぶ子午線を基に、現在では光のスピードを基準とし、きっちり測った上で決められているのです。

そもそも、1mという単位を最初に決めたのは、18世紀末、革命さなかのフランスでした。

当時、長さの単位は人体からとったものが主流でした。

しかし、国同士の交流が盛んになると、国や地域で単位が違うことによる不都合が増えていきました。

そのため、地域に縛られない統一単位を作ろうと立ち上がったのが、フランスだったのです。

議論の末、『子午線の長さの1000万分の1=1m』と決めたのです。

単位の名前は、ラテン語で「寸法」を意味する「メートル」からつけられました。

フランスは子午線の測量を行い、長さを表示するメートル原器である「アルシーブの原器」を作成ました。

これが1870年に国際メートル法として認められ、以後すべての1mの起源となったのです。

しかし、これもあくまで人工のものなので、やがて不都合が増え始めます。

すると、今度は自然界に存在し、原器が必要ない「光」に注目が集まりました。

1960年には、光が真空中で『2億9979万2458分の1秒間に進む波長=1m』だとされ、今日に至ります。

ただし、この光にも誤差があることがわかってきています……

参考 Measuring the speed of light and defining the metre - absolute or relative?

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