1等星は6等星の100倍明るい!-4.7等星の金星の明るさ
1等星、2等星の明るさの差は2.5倍が基準
ネオンに照らされた都会の夜では見分けることは難しいですが、星にはその明るさにより等級が定められています。
肉眼で見ることが出来るものについては、1等星から6等星までのランクがあり、数字が小さいほど明るくなります。
肉眼でかろうじて見えるのが6等星と言われています。
この等級が定められたのは紀元前のことで、ギリシャの天文学者ヒッパルコスの業績でした。
彼が定めた1~6等星までの星の明るさは、科学の進歩に合わせてきちんと数値を示した上で分類し直されましたが、そのとき1等星と6等星の明るさの差は100倍もあることが確認されました。
ヒッパルコスはあくまで肉眼による観察によって定めたのですが、偶然にもこの6等級の間隔を5等分すると、各間隔は「2.51倍」ずつ増えていくという計算が成り立つことがわかりました。
つまり6等星の明るさの2.5倍の明るさの星が5等星というわけです。
もともと星の明るさというのは、その星自体が放つ光の強さと、地球からの距離によって決まります。
これまでヒッパルコスの定めた6ランクの原則が守られてきましたが、1等星よりさらに明るい星の存在が確認されました。
現在では0等星や-1等星などと呼ばれる星もあります。
ちなみに地球から最も見つけやすい金星は、なんと-4.7等星とされます。
参考 Hipparchus