
月特有の資源「ヘリウム3」は当てにならない?
月の資源は当てにならない
いつか枯渇してしまう地球の地下資源の代替として、月の資源が着目されています。
しかし、実際には当てにならないとの意見もあります。
確かに、月の成り立ちは地球とほぼ同じとされるので、地球に眠る鉱物は存在すると考えられます。
また、月特有の資源であるヘリウム3への注目度も高まっています。
ヘリウム3は、月の表面に激突する隕石の衝撃や、太陽風、宇宙線にさらされてできる元素です。
その資源としての特徴は、核融合発電に適しているということです。
100キロで1000メガワット級の発電所が1年間稼動できるといいます。
これが月には約100万トン埋蔵されていると考えられています。
しかし、採掘には東京都に相当する面積を3mも掘る必要があるとされます。
もちろん、そのための機械や技術、さらには運搬に関する技術とコストも問題になります。
そもそも、月には石油や石炭、天然ガスは存在しません。
これらは動植物の死骸が地中に堆積して生成される化石燃料だからです。
現状では、月の資源はさほどあてにできるものではないのです。
参考 ESA - Helium-3 mining on the lunar surface