秘密結社イルミナティの噂は本当なのか?
世界征服をたくらむ?イルミナティの存在の是非
世界を人知れず支配しているとされる組織イルミナティ。
1776年にドイツのアダム・ヴァイスハウプト大学教授が設立したバイエルン啓明結社が始まりとされ、君主制の打破とユートピアの実現を目指すとされます。
政府の弾圧で9年後に解散するも、残党が陰で勢力を伸ばし、フランス革命を含む歴史的事件を起こし世界を裏から操りました。
また、ナチスやロシア革命を起こしたボリシェヴィキといった勢力ですら、イルミナティの手足でしかないと言われるのです。
しかし実のところ、これらの噂は全くのデタラメで、それどころか組織も実在していません。
フランス革命後、民衆への敗北を認めたくない権力者の多くは、巨大組織の暗躍があったと信じ込もうとしました。
その巨大組織とされたのが、すでに解散していたバイエルン啓明結社です。
このときからイルミナティの噂は権力者の間で一人歩きを始めるようになりました。
20世紀になるとイギリスの女性作家ネスタ・ウェブスターが著書で組織の実在を訴えました。
代表作「世界革命とイルミナティ」で書かれていたのは、まさに巷で語られるイメージそのものでした。
彼女の著書が人気を博したことで、イルミナティの噂は真実味を持って世界中に広まった、ということです。
参考 Die Illuminaten in Bayern: Verschwörer im Namen der Freiheit