キリストの子孫による組織?シオン修道会
キリストの子孫による組織?シオン修道会
ミステリー小説「ダヴィンチ・コード」のヒットで世界中に名が知れた「シオン修道会」。
その設立目的は、ヨーロッパ最古の統一王朝とされる「メロヴィング朝」の子孫を、ヨーロッパの元首として復位させることです。
彼らは、メロヴィング朝こそイエス・キリストの直系だと主張していました。
つまり、キリストは子孫を残していたというのです。
創設者は、メロヴィング朝の血を引くというゴドフロワ・ド・ブイヨンです。
キリストと王朝の秘密を守りぬくため11世紀にシオン修道会を設立したといいます。
メンバーには、アイザック・ニュートン、ヴィクトル・ユーゴー、レオナルド・ダ・ヴィンチなどの一流の科学者、文学者が名を連ねていたといわれています。
いかにも秘密結社といった具合ですが、実際にはこれらの内容はすべてデタラメといわれています。
本物のシオン修道会は、オカルトマニアのピエール・プランタールが1956年に設立した、歴史の浅い組織です。
メロヴィング王朝の末裔というのもピエールがつくった設定で、 設立したのは友人同士の道楽でした。
ところが、ピエールが友人の放送作家に作らせたウソの秘密文書をパリの国立図書館に紛れ込ませてしまい、それが他人の目に触れ、さまざまな噂が一人歩きしました。
その結果、伝統ある巨大秘密結社として語られるようになったというのが、この結社の真相なのです。
参考 Beyond 'The Da Vinci Code': What is the Priory of Sion?, di Massimo Introvigne