アメリカの水飲み大会で死亡した女性が発症した水中毒とは
水中毒とは
生命維持に不可欠でありながら、摂取しすぎると危険をもたらす物質があります。
その一つが、水です。
2007年、アメリカのカリフォルニア州で水飲み大会に参加していたジェニファー・ストレンジという女性が、大会後に頭痛とめまいを訴え、数時間後に死亡するという事件が起きました。
死因は、水の過剰摂取による急性水中毒でした。
水の何がそんなに危険なのでしょうか。
水の摂取量が限界を超えると、細胞が膨張しナトリウムなどの体液成分が極端に薄くなります。
結果、めまいや吐き気、手足のむくみといった症状が現れます。
脳髄すら膨れ上がらせることもあるといいます。
重症の場合、脳が圧迫されてひどい頭痛や意識障害を起こし、ジェニファーのように命を落とすこともあります。
この水中毒に似た症状が、熱中症です。
熱中症も水中毒も、体内のナトリウムのバランスが崩れることが主な原因です。
熱中症はナトリウム不足などにより発症し、水中毒はナトリウムの希薄化などにより発症します。
人間が生きていくのに必要不可欠な水ですが、飲みすぎると簡単に体を壊してしまう代物なのです。
参照 Water intoxication: What happens when you drink too much water?