酒を飲み過ぎると麻酔薬の効き目に影響がでる?
大酒飲みには薬が効きにくい
よくお酒を飲む人や薬物依存症患者は、麻酔が効きにくい傾向にあります。
しかし、特に麻酔が効きにくい体質が決まっているわけではありません。
そのときの体の状態によって薬の種類や量は調整されるのです。
しかし、アルコールなどの影響で麻酔が効きにくくなる可能性が全くないわけではありません。
麻酔のみならず、体内に取り込まれた化学物質は肝臓で分解されます。
そのときシトクロムP450という酵素が重要な働きをします。
アルコールもシトクロムP450よって分解されますが、日常的に多くのアルコールを摂取していると酵素誘導という現象が起き、分解酵素の量が増えます。
すると、体内に取り込まれた化学物質を速く分解できる身体に変化します。
結果的に、アルコールのみならず麻酔も速く分解されてしまい、効きが悪くなってしまうのです。
また、体内の組織が酸性に偏っている場合にも、麻酔の効き目は悪くなります。
疲労や寝不足でも体内は酸性に偏るため、例えば『二日酔いでぐったりしている人』には麻酔の効き目は理論上はかなり悪いと言えるでしょう。
それほど気を付けるべきことなのかどうかは疑問ですが、麻酔をかける前日の飲酒は避け、しっかり眠るよう心がけた方が賢明でしょう。
参照 Anesthesia: Anesthesiology, Surgery, Side Effects, Types, Risk