そこら中にある致死量0.00006gのとんでもない毒素とは

ボツリヌス毒素の致死量は0.00006ミリグラム

最強の毒とは何かを考える際、よく候補として挙がるのがボツリヌス菌です。

ボツリヌス菌が持つボツリヌス毒素の致死量は、なんと体重60kgの人で0.00006mgで、あの青酸カリのたったの20万分の1に相当します。

単純計算で、わずか500gで全人類を死滅させることが可能ということになります。

ボツリヌス菌は土壌、河川、湖沼、海底など地球上のいたるところに存在し、芽胞を形成する習性を持ちます。

芽胞とは、種子やカビの胞子のように耐久性の優れた細胞構造のことをいいます。

それらは100℃で数時間加熱しても生き残ることがあり、確実に死なせるには120℃で30分間加熱する必要があります。

しかし、芽胞状態のボツリヌス菌は増殖することができないため、実質的な危険性はあまり高くありません。

本当に危険なのは、国家やテロ組織が生物兵器として利用した場合です。

実際、オウム真理教はあの地下鉄サリン事件よりも先にボツリヌス毒素の使用を都内で試みていたといいます。

もしボツリヌス毒素が散布されると、その地点から風下500m以内にいる10%の人々を殺傷すると推測されています。

参照 Botulism

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