中国が尖閣諸島に拘る理由とは?米軍が沖縄から消えたら日本は

台湾は中国なのか?単純な疑問

日本では、台湾は仲の良い「国」というイメージもありますが、実は世界のほとんどの国は台湾を国家としては認めていません。

中国は「1つの中国」という考えを持っているため台湾(中華民国)は中国人がつくった国だから、台湾は中国のものだと言います。

現在の中国と再び一緒になることを台湾は拒んでおり、中国は地政学的にモノにしておきたい台湾に拘っています。

なぜ台湾には中国と一緒になることを嫌がる人が多いのでしょうか。

国が国民全体を管理する社会主義の中国と違い、台湾は個人を重視する民主主義を採用しています。

今や中国と台湾に住む人たちの考えは全く異なるため、一緒になったところで上手くいくとは考えづらいのです。

地政学的に台湾は逃せない中国

台湾は中国が太平洋に出るルートの壁のように位置しているうえ、それは同じく中国が狙っている東シナ海と南シナ海の真ん中になります。

もし台湾が中国のものになれば、拠点として東シナ海にも南シナ海にも圧力をかけやすくなるでしょう。

このような事情からアメリカは必死に台湾の近くで海軍の船を行き来させ、中国が寄り付かないよう尽力しています。

しかし中国も負けておらず、2022年には台湾をとり囲むような軍事演習を行い、台湾に圧力をかけていました。

中国が尖閣諸島に拘る理由と事情

尖閣諸島は、日本の沖縄にある複数の島をまとめた呼称です。

どの島も無人島なので、中国は自分のものにしようと頻繁に武装した船で周辺を巡回しています。

2021年には『尖閣諸島に近づく船に武器を使ってもよい』という内容の海警法を勝手に定め、尖閣諸島の周りから日本の船を追い出そうとしています。

また、中国が尖閣諸島を欲しがる主な理由は『台湾を攻めるため』と言っても過言ではありません。

中国が戦争をしてでも自分のものにしたい台湾は、尖閣諸島のすぐ近くにあります。

もしこの島々が手に入れば、ここを基地にして台湾を攻めやすくするでしょう。

中国は同時に2つの地域を狙っているということです。

中国が尖閣に拘る理由は他にもあります。

『沖縄からアメリカ軍を出ていかせたいから』です。

中国からすれば、尖閣諸島は日本の沖縄にも圧力をかけやすい場所です。

沖縄といえば、アメリカががっつりと軍事基地を置いている地域です。

アメリカは敵との間に必ず緩衝地域を置きたがるという特徴があります。

しかし、もし尖閣が中国のものなってしまったら、アメリカ(沖縄)にとっての中国との緩衝地域が無くなることを意味します。

もしそうなれば、アメリカ軍は沖縄から撤退するだろうと言われています。

当然そうならないため、アメリカでは尖閣諸島にも基地をつくることが検討されています。

南シナ海を制するものがアジアの貿易を制す

南シナ海は、日本の東南にある海域です。

東南アジアの国々に囲まれた海で、世界から見ても日本から見ても、大切な海の道になっています。

この南シナ海を手に入れた国は、東南アジアやインド洋のシーレーンを手に出来ると言われるくらい重要な場所です。

なので世界の海を手にしているアメリカと、 それを追い出したい中国の争いがここでも行われています。

約600年前、鄭和という軍人が大航海を行い、 南シナ海を通ってアフリカまで行ったことがありました。

それだけの理由で中国は『南シナ海は自分たちのものだ』という無茶な主張をし、勝手に南シナ海の真ん中に人工島や軍事基地を建設しています。

もし中国が南シナ海を手にすると、東南アジアや日本へ送るガスや石油の輸送を妨害できるようになるでしょう。

さらに、アメリカをはじめとした外国の軍隊を追い出すことがより容易になります。

そんな中国の勝手な振る舞いに、周辺国やアメリカは連携して対策をしています。

東南アジアの国々がこぞって中国に対して圧力をかけたり、アメリカも南シナ海に海軍の船を行き来させたりしています。

中国も負けじと東南アジアの味方になりそうな国にお金を渡し、 身内に引き入れようとしています。

参考 Taiwan's Policy toward the Diaoyu/Senkaku Islands Dispute and ...

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