今も存在するナチスのトップスパイが設立した機関

ヒトラーに嫌われアメリカに拾われた組織?

ドイツにはテロ対策や政情分析などを行BND(連邦情報局)が設置されていますが、その前身はゲーレン機関と呼ばれる組織でした。

そして、この機関を設立したラインハルト・ゲーレンは、ナチスのトップスパイでもありました。

ゲーレンは第二次世界大戦中、陸軍参謀本部でソ連の情報収集を主務とする東方外国軍課の課長に着任しました。

このとき、ソ連軍の捕虜などを利用し、広範な対ソ諜報網を構築しています。

それによって精度の高い情報を軍にもたらしましたが、戦局に悲観的な分析も行ったためヒトラーの怒りに触れ、その座を追われてしまいます。

そんなゲーレンの諜報能力に目をつけたのが、アメリカでした。

戦後、アメリカ政府はゲーレンを保護すると、今後の東西冷戦を見据え、西ドイツにおける対ソ連の諜報部門を担わせようとしました。

こうして誕生したのが、ゲーレン機関です。

ただ、ゲーレンはソ連の機密文書を引き渡さず、アルプスの山中に隠していました。

これには機関の運営において、アメリカとの交渉を有利に進める狙いがあったとされます。

そして彼の思惑通り、「二国間の利益が相反した場合は、ドイツの利益を優先する」などの条件を勝ち取ったのです。

元スパイのしたたかさが生んだゲーレン機関は、1955年にBNDと改名しました。

現在では約7000人もの職員が在籍しています。

参考 BND | German intelligence organization

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