2006年まで日本は戦争をしていた?その相手国とは

モンテネグロは最近まで日本と交戦状態だった?

ヨーロッパ南東部のバルカン半島には、モンテネグロという国が存在します。

日本との馴染みは薄いように思えますが、実はモンテネグロは最近まで日本と交戦状態にあったとされる国なのです。

話は明治時代にまで遡ります。

1904年に日露戦争が勃発した際、 モンテネグロ公国(当時)はロシアの管理統治下にあったため、同調して日本に宣戦布告を行いました。

ただ、当時のモンテネグロは愛媛県程度の面積しかない小国で、わずかな義勇兵を派遣した程度でした。

そのため、講和を目的としたポーツマス会議には招かれず、日本と正式な停戦条約が結ばれることがありませんでした。

その結果、軍事行動がないにもかかわらず、国際法上は交戦状態が継続している扱いになったのです。

この状態は、その後にユーゴスラビア連邦共和国がセルビア・モンテネグロ共和国の一員になっても変わりませんでした。

それゆえモンテネグロでは、日本人を見ると「日本とは戦争が終わってないから、まず君と平和条約を結ぼう」という定番のジョークがあるといいます。

しかし、この100年以上にわたる交戦状態にも終止符が打たれるときが訪れました。

2006年6月、モンテネグロはセルビア・モンテネグロ共和国から独立を果たします。

そして日本政府はその独立を承認したため、そこで事実上の終戦となったのです。

参考 Montenegro, Japan to declare truce

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