2月だけ短いのは、かつて2月が12月だったから
2月だけ少ないのは昔、2月が12月だったから
1ヶ月はだいたい30日が原則です。
最も、31日ある月が7つもあるので、この原則はあまり厳格なものではありません。
とは言うものの、2月の28日というのは、かなり原則からはずれています。
2月だけが、1ヶ月30日に満たないのはどうしてなのでしょう。
2月だけ日数が少なくなった理由を探ると、古代ローマ時代に行き着きます。
前713年に制定された古代ローマのヌマ暦では、1か月は月の周期と同じ29.5日としました。
そうすると1年は12ヶ月で354日なのですが、ローマでは奇数が縁起がよいとされていたので、実際には355日として計算しました。
なお、ヌマとは改暦したローマ国王の名で、ヌマ・ポンピウスといいます。
当時は、作物が収穫できる10ヶ月が活動時期として重要でしたが、冬の時期の2ヶ月はそれほど重要視されていませんでした。
そこで、まずは活動時期の10ヶ月を298日間としました。
すると、残りの2ヶ月の日数は57日となりました。
そこで、11月を29日とし、あまった28日を12月にしたのです。
その後、他の月では多少の修正をされる部分もありましたが、最後の月が28日というのは変わりませんでした。
ここで、2月の話をしているはずなのに、なぜ12月の話をするのだろうと不思議に思った方もいるでしょう。
実は、それには深い理由があります。
ローマの英雄カエサルと皇帝アウグストゥスの名を冠した7月と8月が無理やり割り込んできました。
そのため、本来は7月だったSeptemberが9月に、8月だったOctober が10月というように、2ヶ月ずつズレてしまいました。
それで、本来は12月だった2月が、2ヶ月ズレて2月になったのです。
参考 The Roman Calendar