ヒトラー暗殺を企てたグループ「黒いオーケストラ」とは

ナチスが警戒した「黒いオーケストラ赤い」「赤いオーケストラ」

現在でこそ、アドルフ・ヒトラーは忌むべき存在とみなされていますが、政権を握ったときには国民投票総数の約90%という圧倒的な支持を得て、国家元首に就任しています。

しかし、すべての国民が彼を支持したわけではなく、反発を覚えるグループもありました。

それが「黒いオーケストラ」と「赤いオーケストラ」です。

オーケストラという名称は、ナチスの秘密警察ゲシュタポがスパイの無線交信を演奏になぞらえてつけたスラングのことです。

「黒」は陸軍内の反ナチス組織をいいます。

ヒトラーの対外政策に懸念を覚えた黒いオーケストラは、その排除と新政府の樹立を計画し、ヒトラー暗殺にまで発展させました。

しかし暗殺計画は難航し、首謀者は逮捕され、メンバー達の処刑はドイツ敗北の直前まで行われました。

一方の「赤」は、ソ連に情報を流していた共産主義者のスパイ網を指します。

中心人物はドイツ占領下のフランスで活動していたユダヤ人のレオポルド・トレッペルです。

彼は多くの情報をソ連に流したものの、そのほとんどは顧みられることはありませんでした。

それどころか、ソ連から二重スパイを疑われ入獄、約10年間の獄中生活を強いられています。

参考 Schwarze Kapelle

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