人の心臓を生きたままえぐって生け贄にしていた文明

100万人の心臓を生け贄にしていた文明

自然災害が神によって引き起こされると考えら
れていた時代、その怒りを鎮めるため、さまざまな品物が供えられました。

野菜や果実、牛や馬、魚にとどまらず、人間までが生贄の対象でした。

そんな生贄文化がもっとも盛んであったといわれるのが、中南米で栄えたアステカ文明です。

アステカ人は、近い将来、太陽の寿命が尽き、
世界は闇に包まれると信じていました。

人間の生贄は、この太陽の死を引き延ばすために行われました。

生贄に選ばれた人間は、まず神殿に置かれた祭
壇に寝かされます。

そうして石のナイフを持った神官によって胸を切り裂かれ、生きたまま心臓をえぐり出されます。

生贄の儀式は、日常的に行われていたようです。

犠牲者の数は100万人を下らないともいわれています。

ときには生贄獲得のために戦争を起こし、戦い
で得た捕虜を儀式に使うこともあったといいます。

捕虜はともかく、アステカ人は生贄になることを最上級の名誉として、自ら進んで生贄になったとされます。

こうした生贄文化は、16世紀のアステカ文明崩
壊と共に失われました。

現在では祭壇がメキシコの観光名所として残っているのみです。

参考 Human Sacrifice: Why the Aztecs Practiced This Gory Ritual

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