【シャネルの5番】なぜシャネルといえば5番なのか?
シャネルの1~4は開発されるもお蔵入り
2006年に生誕80周年を迎えたハリウッド女優、故マリリン・モンロー。
マリリン・モンローが夜のベッドで身につけるものを問われたとき、その答えとして挙げた香水が「シャネルの5番」でした。
それをきっかけに、世界中に名を知られることになった香水です。
パリのデザイナーとして、 これまた高名なココ・シャネルが、自分のドレスに合うようにと開発させた香水のうち、世に出た第1号がこのシャネルの5番です。
第1号が5番という以上、1番から4番までの存在が気になりますが、これらは開発されはしたものの、世に出ることはありませんでした。
女性の服に、それまでのワンピースからスーツという男性的な要素を取り入れて人気を博したシャネルは、香水もまた画期的なものを合わせるべきだと考えました。
そこで著名な調香師に開発を依頼したところ、いくつかの試作品が届けられます。
それには、11から順にラベルが貼られていましたが、ココ・シャネルは15のラベルのものをもっとも気に入りました。
それを、そのまま「25」の名前で1921年に売り出したのです。
それまでのガラス瓶の代わりに薬瓶のような容器を使い、この香水は注目を浴びます。
それは天才といわれた調香師のエルネスト・ポーによるアイデアが採用されていたからだと言われています。
彼はそれまでの、植物から抽出した天然香料の他に合成香料を使用しており、 彼の試みはシャネルスーツの登場に敵する新鮮さで世に迎えられたのでした。
さらにシャネルが、この香水を自分の5回目のコレクションを5月5日に開いて発表するというマーケティング戦略を行ったことも、注目に拍車をかけ、人気を高めたといえます。
その後もシャネルは、19番、22番など開発時のナンバリングのままの製品を売り出しましたが、今も5番が最大の人気商品となっています。
参考 シャネル N°5 - 香水・フレグランス