パイナップルと松ぼっくりの共通点ってなーんだ?
パイナップルに秘められた数の法則
パイナップルの名前は、果皮がパイン(松)の実のような果実ということからきています。
その由来となった松の実、つまり松笠もパイナップルも共通ですが、ダイヤ形をした鱗片の並び方には一定の法則があります。
螺旋状に並んでいる鱗片の数が、右または左回りに5列、反対回りに8列というのが松笠です。
パイナップルでは、これが8列と13列になっています。
種実ではありませんが、ヒナギクの花にある小さな花の集まりは、右巻きに21本、左巻きに34本という並び方をしています。
ヒマワリの種子は螺旋状に並んでつきますが、これは左巻きに3本、右巻きに5本というのが普通です。
これらの数字を小さいほうから順に並べてみると『5、8、13、21、34、55』となります。
この並びには、その前の2つの数字を足した数になるという法則があります。
そして、この数列は、自然界のいたるところに存在し、フィボナッチ数列と呼ばれています。
フィボナッチはイタリアの数学者で、この数列の発見者です。
ちなみに、現在の分数の表記法を考えたのも彼だとされます。
彼は、一つがいのオスとメスのウサギが、もし1ヶ月で成長してその後1ヶ月ごとにオスとメスの一つがいを産むとしたら、ウサギのつがいが毎月どんな増え方をするかと考えていたとき、この数列の存在に気づきました。
1つがいの子ウサギが 1つがいの親ウサギになって子ウサギを産めば、2つがいになります。
その1ヶ月後には親ウサギは再び出産して計3つがいになり、さらに1ヶ月後には子世代のウサギも出産するので、計5つがいになります。
こうして『1、1、2、3、5、8、13……』という数列にたどりついたのです。
彼がこの数列を著書、算盤の書で発表したのは1202年のことでしたが、それ以来すべての植物がフィボナッチ数列を何らかの形でもっていることが次々に証明されているのです。
参考 Mathematical Treasure: Fibonacci's Liber Abaci