アリは互いを監視し処罰する!常識を覆す驚きの習性
アリは互いに協力なんてしない
人間にとって身近な昆虫であるアリは、集団生活を営むことでも知られており、エサを仲間と分担して運ぶ姿をよく目にします。
そのチームワークの良さから、アリたちは互いに協力して生きているという印象があります。
ところが、最近の研究でこのイメージを覆す事
実が明らかになりました。
実は、アリは協力どころか互いに監視し合い、ルールを破った者を処罰する習性があるというのです。
集団において、エサを集めるのは働きアリの役
目ですが、その働きアリは全てメスです。
彼女たちはひたすら働くだけで、産卵を行うのは女王アリのみです。
つまり、メスアリの社会では、産卵と労働の役割分担が明確に決められているのです。
もし産卵する働きアリがいると、他のメスアリが集団で産卵を妨害したり、卵を破壊したりするなどの行動に出るといいます。
残酷なようですが、これにはアリ社会の厳しい事情があります。
もし働きアリが産卵すると、幼虫を育てること
に労力を奪われ、そのぶんエサの供給力も低下します。
その予防措置として、制裁という習性が生み出されたと考えられています。
アリ社会も人間同様、シビアな面があるようです。
参考 Life in an Ant Colony