戦死よりも多い!アメリカ帰還兵の自殺
アメリカの帰還兵の自殺は戦闘中の死者数を上回る
アメリカによる攻撃で2001年に始まったアフガニスタン紛争、そして2003年に勃発したイラク戦争。
米軍の被害は大きく、2014年の時点でおよそ6800名の兵士が戦場で命を落としました。
しかし、戦争の犠牲者は戦地だけで生まれるわけではありません。
実はアメリカでは帰還兵の自殺が後を絶たず、社会問題となっているのです。
「ワシントンポスト」によると、2012年のアフガニスタンでの戦死者が229人であったのに対し、帰国後自殺した兵士はそれを上回る349人でした。
さらに反戦団体「反戦イラク帰還兵の会」の2014年の発表によると、1日平均22人の帰還兵が自ら命を絶っているといいます。
1年で約8000人が自殺していることになり、戦地での死者数を大きく超えているのです。
自殺の主な原因は、PTSD (心的外傷後ストレス障害)が指摘されます。
戦地で敵の殺傷や仲間の死など強烈な体験をすると、それが精神的ダメージとなって何度も記憶に蘇り、最悪の場合自殺に追い込まれるといいます。
2011年3月31日、 アフガニスタンのクナル州にてタリパンに射撃で応戦する米軍の兵士たちまた爆風の衝撃などで脳に損傷を受け、その影響で鬱や自殺願望などを引き起こす兵士も多いといわれます。
いずれにしても、戦争が兵士たちの心をむしばんでいるのは間違いないでしょう。
参考 Suicide in the US Army - PMC