中国に屈するか?革新するか?チベットの今後

チベットは仏教国家だった

1950年に中国が侵攻し、その翌年には全土が併合されたチベット。

当時チベ人は反発して「チベット動乱」に発展しましたが、 中国は殲滅作戦を繰り返し実施しました。

1976年までのチベット人死者は120万以上にのぼるともいわれます。

この中国支配による各種の問題のキーマンが、ダライ・ラマ14世です。

ダライ・ラマはチベット仏教の最上位であり、精神的指導者でもあります。

動乱中にインドへ亡命したためチベットにはいないが、現在はインドにおいて、「ガンデンポタン」という亡命政府の政治的指導者におさまっています。

中国との争いについては平和的な解決を望み、完全な独立ではなく、 高度な自治権の成立を訴えています。

このような平和主義路線を進むダライ・ラマの指導力もあって、かろうじてチベット全体で反乱が起こることが抑えられています。

しかし、問題はダライ・ラマの後継者をどうするかです。

ダライ・ラマの称号は、生まれ変わりによって決まります。

先代が死ぬと、チベットから新しいダライ・ラマを継ぐ子どもが選ばれるのです。

しかし、現在のチベットは中国の支配下にあります。

このままダライ・ラマ14世が死ぬと、中国に都のいい人物がその位を継ぐことは、確実です。

これまでの習慣を変えるか、 変えずに中国の支配に屈するか、非常に危うい選択を迫られているのです。

参考 His Holiness the 14th Dalai Lama

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