DNA鑑定では5兆人の中から1人を特定できる?

DNA型鑑定は万全ではない。

多くの犯罪捜査に用いられ、民間で親子判定にも利用されることもある「DNA型鑑定」。

その精度は5兆人に1人の割合で個人を特定できるとされますが、そんな最新技術でも決して万全とはいえない問題点が指摘されています。

一つがDNAの混入です。

2005年に起きた殺人事件で、遺体や遺留物から警察はDNA型鑑定が実施されました。

その結果、男性のものとされるDNA型が検出されましたが、のちに捜査にかかわった警察幹部のものと判明しました。

人の細胞に含まれるデオキシリボ核酸(DNA)は二重らせんで、4種類の「塩基」約60億個が二つずつの対になって並んでいます。

この並び順を比較して個人を識別するのがDNA型鑑定です。

DNAは容疑者が唾液の他、 皮膚片、毛根、血液などから採取できます。

ただし、遺留物の採取や保管状況によって、容疑者のものでないDNAが混入する可能性もあります。

先の事件の場合、 捜査関係者のものではありましたが、これがもし被害者の知人や地域住民のものであれば、容疑がかけられる可能性も否めないのです。

この他にも、使用する検査機器によって誤差が生じることもあるといいます。

適切な条件で実施すれば、10の20乗人の中から1人を特定できるといわれるDNA型鑑定ですが、まだまだ万全というにはいたっていないのが実情なのです。

参考 Reveal your Ethnicity & Ancestry | DNA Testing

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