
狂気!日本で自殺ブームを引き起こした火山とは
※画像はイメージです。実際の写真ではありません。
自殺することがブームになってしまった山
青木ケ原樹海をはじめ、自殺の名所と呼ばれる場所はたくさんあります。
中には、わずか1年で1000人もの自殺者を出したことで有名になった山があります。
それが伊豆大島にある火山、三原山です。
1933年、女学生の松本貴代子が親友の富田昌子に自分の死を見届けてくれるよう頼み込み、三原山の火口に身を投げました。
しかし、その後事件の調査が進み、自殺に立ち会った富田が、やはり1ヶ月前にも友人の自殺に立ち会っていたことが判明しました。
しかも、自殺場所は松本と同じ、三原山だったのです。
新聞社は一連の自殺を猟奇事件として報道すると、富田は連日世間からの罵りを受けました。
そして精神を病み、実家で謎の死を遂げたのです。
一連の事件を受け、連日三原山は野次馬たちで賑わうことになります。
中には自殺志願者も多く、「誰か飛び降りる者はいないのか?」という冗談に乗り、本当に火口へ身を投げるなど、簡単に命を捨てる人も少なくなかったといいます。
こうして自殺者数は増加していき、この年に三原山で自殺した者の数は、未遂者も含めて944人にのぼるという話もあります。
三原山は自殺の名所として一躍有名になりましたが、1933年12月16日の噴火を機に、自殺はぴたりと止まったといいます。
参考 Volcano suicide trend in Japan's Mount Mihara